住宅の中を道のように風景をつなぐ、
途切れないように、行き止りにならないように…
北側と南側に分けた部屋を建物中央の階段で
スキップフロアーにして内部を半階づつつなぎ
窓から周辺環境が途切れないようにした。
南側の窓から入る光で暖められた空気や
細長い建物の不均衡になる内部環境を
階段と床、天井に設けた開閉スリットで循環させ
内部環境を整えている。
北側に配置した防音室や半屋外は道路や高架鉄道から
プライバシーを守り騒音を遮る。
一方で風景が途切れないようにルーフデッキ・ガレージに
それぞれ大開口をとり庭の取れない敷地の
子供の遊び場とした。
スタジオは壁にアクリルミラーを貼り
部屋の存在を感じながらも風景をつなぎ
光を反射させて内部を明るくしている。
階を上がるごとに北側の六甲山とその空、
南側の海とその空の違う様子を同時に感じられ
風景の続く傾斜した地形を味わえる小住宅。
所在地 : 兵庫県神戸市
構造 : 鉄骨3階建
敷地面積: 60.13㎡
延床面積: 94.31㎡
撮影 : 松村芳治氏